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茨木市元町のクリニック。茨木診療所です。

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ドクター安達のおたよりSeries

『冬の感染症(その1)』

今月は、腸管感染症、嘔吐・下痢症の2つです。

(1)ノロウイルス感染症


ノロウイルスは、一般には牡蠣などの2枚貝を原因とする食中毒ですが、最近は人から人へ感染する感染症としても注目されています。

最近は1年中発症しますが、11月~3月が発症のピークとなります。
乳幼児から成人・高齢者まであらゆる年齢に発症します。  

症状は、嘔気・嘔吐・下痢で、発熱の頻度は20%程度で多くありません。
乳幼児や高齢者では時に脱水を生じることがありますが、概して軽くすむ事が多いようです。  

感染を防ぐには、吐物や便の処理の後に十分な手洗いをすることです。
しかし、伝染力が強く、乾燥した糞便が空気に漂って、口から感染することもあり、吐物や快の処理には特に注意が必要です。  

ノロウイルスの消毒には、塩素系消毒(漂白剤)が有効です。
吐物や糞便は速やかに処理することが必要です。
具体的には、ペーパータオルで取り除き、ビニール袋に入れ、残ったものにペーパータオルを被せ、市販の塩素系消毒薬を50倍~100倍にうすめて浸し、よく拭きます。

(2)ロタウイルス感染症

ロタウイルスによる感染症ですが、主に乳幼児に発症する嘔吐・下痢症です。

他のウイルス性胃腸炎に比べ、症状が激しく、入院が必要な小児の急性胃腸炎の50%を占めるとされています。  

例年1月~4月にかけて発生のピークがあります。  
生後6ケ月~2歳までの小児に多く見られ、5歳までに殆どの小児がかかります。

 生後24ケ月までに2回接種する経口生ワクチンが市販されましたが、今のところ他の予防接種との接種時期と重なり、また自己負担もあり、広く普及していません。  

症状は、嘔吐・下痢で多く発熱を伴います。
下痢はウイルス胃腸炎の中で一番重く、1日10数回となることもあります。
米のとぎ汁様の白色の便が特徴です。  

乳幼児では脱水に陥りやすく注意が必要です。
感染を防ぐには特に手洗いが大切です。


健康ひと口メモ

血管の内皮細胞を元気にする生活習慣

《食習慣》 塩分を減らすだけで血管は強くなる!  

どういう食事が血管を強くするのでしょうか。

健康

その大きな柱は、
(1)塩分を減らす
(2)魚や大豆を食べる
(3)野菜を沢山食べる (食べ過ぎないようにすると、体に入る塩分量も自然に減ります。腹八分目を習慣づけましょう)

《運動》 運動すると血管がメキメキ強くなる!

(1)歩くことで血流が良くなり内皮細胞がいきいき
(2)体を伸ばす
(3)筋力をつける

《健康クイズ》

【第1問】次の3人のうち、血圧に良い人は誰でしょう?

①中村さん (肉、魚、チーズ、たこ、貝類が好きで大食家。おかげででっぷり太り、顔つやもよい)
②山田さん (漬物が大好物で、他には塩こんぶ、味噌汁、塩さけ、たこ、佃煮、干物が好き)
③鈴木さん (うす味好みで、小食の方である。菜食家だが、努力して肉、魚もまずまず食べる)

【第2問】人間の心臓は1日約10万回動くが、血圧は何回変動するか?

①1万回 
②10万回 
③100万回

【第3問】成人の血管の全長は?

①約1万km 
②約10万km 
③約100万km

【第4問】正しいのはどちらか?

①血圧は血管の老化度を知るバロメーターになる 
②ならない

【第5問】正しいのはどちらか?

①血管は若返りが可能な器官である
②血管は若返りが不可能な器官である

※正解

【第1問】 血圧に良いのは薄味、食べ過ぎない②鈴木さん

【第2問】 心臓が1日10万回動くのに合わせて、血圧も②10万回変わります。

【第3問】 血管の全長は②10万km(地球の周囲2周半)です。

【第4問】 ①血圧は血管の老化度を知るバロメーターの1つです。
血圧が高いと、血管に負担をかけ、血管の老化を早めます。

【第5問】 ①血管は若返りが可能な器官です。
血管の若返りのカギを握る《血管壁の最も内側の内皮細胞》は約2年9ヵ月で、すっかり生まれ変わり(新陳代謝)ます。

茨木診療所 所長
安達 克郎


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