今年は、例年平均よりやや少なめ、前年とほぼ同程度のスギ・ヒノキの花粉が飛ぶと予想されています。
大阪では、スギ花粉は2月15日頃から4月中旬まで、ヒノキ花粉は3月から4月末まで飛びます。
症状は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりと目のかゆみです。時にのどがかゆくなったり、哨息発作が出たり、アトピーの湿疹が悪化することがあります。
特に、晴れた風の強い日に症状が出る場合は、花粉症が疑われます。
診断は、血液を採ってIgE抗体を調べるのが簡単です。
まず第1に花扮を浴びない工夫をすること。
マスク、めがね、うがい、洗限、衣服の着脱時の注意、ふとんは外に干さないなど。
めがねとマスクで浴びる花粉を2/3以上減らすことができると言われています。
いろいろな花粉グッズをうまく利用しましょう。
2番目に、症状に応じた薬物療法を行ないます。
飛散2週間前から抗アレルギー薬という飲み薬を飲んでおくと、症状が出てから飲むよりは軽く済みます。
鼻づまりタイプと鼻水がいっぱい出るタイプの2種類の抗アレルギー剤があります。
症状がひどくなれば点鼻薬や点眼薬を利用します。
症状が強い時はステロイドを、軽い場合は抗アレルギー薬のものを使います。
3番目は、バランスのいい食事をとる、疲れをためない、睡眠を十分にとるなど、日頃の体調を整える生活の配慮が大切です。
その他に鼻づまりのひどい人に鼻粘膜をレーザーで焼却する治療がありますが、再発もしばしばあるので、耳鼻科の先生とよく相談してからにしましょう。
これまで、花粉症の根治(根本から完全に治すこと)にはスギ花粉のエキスを注射する減感作療法しかなかったのですが、昨年10月に舌下免疫療法という新しい治療法が健康保険の適用になりました。
スギ花粉を含むエキス(液体:シダトレン)を、舌の下に滴下してから飲み込むことによって体内に取り込み、スギ花粉に対する体質を変えていく根治療法として期待されています。
適用は12才~65才です。
最初の2週間が増量期間、3週日以降が維持期間です。
毎日服用し2~3年間続ける必要があります。
登録医のいる医療機関でしか処方されませんが、私も登録医を申請中で茨木診療所では来年2016年のスギ花粉症時期から処方できると思います。
スギ、花粉症に時期に重なって、黄砂やPM2.5によるアレルギー様症状が報告されるようになりました。
メガネやマスクで防ぐしかないのですが、粒子が細かいので花粉症のマスクではなく、N95のような防塵マスクでないと防げないようです。
茨木診療所を利用されている、高齢になっても元気な4人の患者さんを紹介します。『長寿の秘訣は?』の安達先生のおたより(2014年5月から)は、好評でしたね。
現在、日本人は長寿ということになっていますが、65歳以上の有病率は先進国の中でトップクラスという実態があります。
ある本に北条早雲88歳、真田信之91歳、本田正信79歳等ずらずらと、元気で長生きした戦国武将の名前と寿命が載っている。
農民と違って、飢えで死ぬことも無かったからだと冷めた思いもするが、長生きした理由が無いことは無い。
★主食は玄米に近い半搗き米。
ビタミン・ミネラル・蛋白質・ギャバも多く、ほぼ完全食。
★お茶は抹茶。
感染症やがんの予防、活性酸素の毒性を消す等、お茶は長寿効果が高い。
★『死』と向き合う日々故に『元気に生きる』ことへの気持ちが強かった。
徳川家康(75歳)は人生に三つの目標を挙げていた。
○長生きすること
○天下を手中にすること
○子をたくさんつくること
戦国武将の寿命はともかくとして、身近におられる長命で元気な方々からは、学ぶことが多いですネ。
茨木診療所 所長
安達 克郎
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